統一なき、株価乱高下、秩序なき市場経済の乱れ

 先週の夕方、高速の伊勢湾岸線から、豊田ジャンクションで、東名に入ったら、道路補修工事ということで、大渋滞に突入してしまった。まったく動かない。片側一車線、数十キロ規制していた。しばらくすると、やっと動き出した。渋滞の原因は、たったひとつ、ニ車線が一車線になり、ブレーキを踏んで、減速するからである。昔、必ず、天王山トンネルで渋滞が発生した。今は、上り下り4車線になったため、渋滞はなくなった。その原因は、ドライバーが、トンネルの前で、ブレーキをかけて、速度変化を起こしたからである。誰かが、道をふさぐから、それが増幅して、混乱となり、車が止まるのである。もし、ヘリコプターから、全体を俯瞰して、きちんと、これはここ、それはそこへ移動して、運行しなさいといったら、渋滞など、起きない。だから、片側一車線になって、しばらくすると、時速は60キロ前後しかでなかったが、スムーズに動き始めるのである。そして、二車線になり、普通にもどるのである。そして、腹立たしいことに、また、渋滞がまっているのである。なぜなら、また道路補修工事が数十キロはたれたところでやっているからである。

 

 信号機がパンクすると、車はどうなるか、まったく動かない。パニックになる。お巡りさんが、来て、整理をしてやらなければ、どうにもならない。二車線では、車はある程度自由である。前に行きたいドライバーは、追い越し車線を使う。それでも、追い越し車線をとろとろと走っているドライバーがいれば、何かしらのサインを送る。それでも気づかなければ、通常車線から、追い越しを掛ける。とにかく、二車線あり、ある程度、割り込める車間があいている程度の流れなら、ドライバーの自由が、制限時速内の範囲ではある。覆面パトカーに運悪く捕まったら運が悪いと諦められる人であれば、140キロ以上で走っても問題はない。ただし、違法であるから、見つかれば、捕まるだけである。そういう若いおにいちゃんも時々見かける。

 

 今の株価の乱高下や金融パニックとは、まさしく、信号機がない状態の交差点なのである。交通量は増えている。ちょっとしたきっかけで、崩れるのである。交通整理する神様がいないのである。高速道路を走る若者には、エゴがあり、欲望があるのである。見えざる神様の手が、自ずと交通整理するわけがないのである。投資をやっている人達は、高速道路を140キロ以上で暴走する若者と同じ心理なのである。ある意味、麻薬中毒に似た感覚をすでにもってしまったのである。そこに、自制などあるはずがなく、我先に、利益に群がろうとする人たちの集合体である。そこに、いくら論理で説明しても、多数の参加者がエゴをむき出しにして、わめいている状態であるから、すぐには治まらない。高速道路の渋滞と同じように、待つしかない。駄々をこねる子供を諦めさせるには、なき疲れて眠るしか方法がないのである。しばらくは乱高下し、その中で、どういうふうにしたら、利益が出てくるか、新たなビジネスのモデルを誰かが出してきて、それに従うのがいいと多くの人が納得して、はじめて、再起動が掛るはずである。

 

 小泉構造改革からの、流れがこれで、終焉する。アメリカの市場経済、開放経済がいいと、いっていた人たちは、完全に人間の欲望を忘れている。そのルールとモードでここ数十年、社会は回ってきた。それは、アメリカが本来もっていたキリスト教的な倫理感、正義感の喪失でもあった。仮想と現実との乖離である。それは、倫理なき市場経済主義の破綻である。麻生太郎首相が、今やろうとしていることは、昔の日本の手法でいこうとしている点である。しかし、事は、すでに、グローバル化の中に、日本経済も巻き込まれている。まさしく、時は幕末に近い感じである。攘夷はもうできない。開国、倒幕へと維新が動いたように、日本の仕組みを新しくしなければいけないのである。秋葉原で、オタク気分で、演説しても、そのパフォーマンスは通用しなくなったのである。残念ながら、幕が下りてしまったのである。その余韻で生きれるだけ、この国には余裕はない。だから、株が乱高下するのである。倫理をもった秩序ある市場経済にあわす必要がある。

 

 しばらくは、株の乱高下はつづく、しかし、頭のいい人は、それで、利益をきちんと確保している。変化があることは、力が生まれていることを意味している。それをマイナスにつかうのも、それをプラスにつかうのも、才覚である。株が乱高下している。株のデイトレイダーにも、激しい格差が生まれている。巨大な富を失う人もいれば、巨大な富を得る人が、今の乱高下の中にもいるのである。まさしく、乱気流の中にいる、パイロットでもある。パイロットの感性と理性によって、その乱気流の中をどうとでも切り抜けられるのである。

 

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このページは、中野満が2008年10月27日 14:37に書いたブログ記事です。

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