人の運命、今の仕事に5年後の未来が重なっている。

 人の仕事を見ていると、その人の五年後の姿が見えてくる。なぜ、みえるのか、それは、五年後の未来を今時点で内包しているからである。本人には、見えないかもしれないが、長いこと、人生を歩んでくると、だんだんと、それが見えてくるものである。運命論ではないが、確かに、人は過去も未来も今時点では重なっているように思える。上に立つ人は、最終的には上に立つし、名を残す人は、最後には名を残すようになっているように感じる。そう、人生には、虚と実がある。別な言葉で言えば、仮想と現実がある。上に立つ人や名を残す人は、必ずその虚と実とが、一如に重なるものである。仮想の世界が現実になり、現実が仮想のようになるのである。つまり、自分が思い描いたものが、現実のものとなるのである。

 

 前にも書いたが、ありがとうという気持ちがあっても、それを言葉にのせて、ありがとうといわなければ、ありがとうは存在しないのと同じである。ありがとうという気持ちがなくても、ありがとうといえば、それなりに存在するものである。もちろん、ありがとうという気持ちをもって、ありがとうといえば、真のありがとうになる。心の中の真実が、つまり虚が真であっても、現実の場で、つまり実の場で、言わなければ、偽になってしまうのである。

 

 真が1であり、偽が0であれば、虚も1、実も1でなければ、虚実の積は1にはならないのと同じなのである。巧言令色、仁すくなし、の諺のように、言葉巧みに生きても、結果が残らなければ、つまり現実の場で、結果がでなければ、それも偽になるのである。

 

 仮想の世界で生きる若者がいる。最近の頭のいい若者の傾向でもある。仮想の中で自分を守ろうとする。現実の場では、人との摩擦がある。逆に、頭がいいから、その虚の世界で生きれるのである。しかし、上に立つとは、現実の場での摩擦を耐える心をもち、現実の困難の壁を乗り越える力を養うことでもある。仮想の世界で、PCや携帯を縦横無尽に使えば、色々な特権を検索できる。株取引や電子マネー等でも、利ざやは稼げる。しかし、それまでである。現実の進歩はない。逆に、年齢がいき、現実との乖離がつよくなるため、余計、厳しくなる。そう、現実から逃避して、いつも、仲良しクラブ的に生きれるほど、現実は甘くはない。自分とは、異質な人、自分を評価しない人、自尊心がつよい人と席を同じくするのが、あたりまえである。それが現実である。上司が、そんな人なら最悪である。しかし、人生は、時としてそういう最悪な場を与えるものである。逆に、インテリほど、現実的な人との衝突に対して弱いのである。打たれ強くはないのである。幼稚園や小学生低学年は、仲良しクラブ的である。しかし、中学、高校等になれば、我の強い人たちとの衝突が起きてくる。仲良しクラブ的には、生きていけないのである。

 

 そう、人をみていると、5年後の姿が見えてくる。課長であっても、部長や取締役や社長的な行動している人もいる。考え方が違うのである。感(かん)とロジックを両方兼ね備えているのである。感とは、虚の世界でもある。ロジックとは、現実の場での人間世界でのロジックでもある。それが、一如的に生きている人は、5年後、必ず上にいる。たぶん、その人は相当上に行くであろう。逆な人もいる。いくら、仮想の中で生きて、あたまがよくても、現実の場で、自分のありかをさらせなければ、進歩はありえない。ありがとうという気持ちがあって、ありがとうといえなければ、5年後の未来は、必ず落ちている。残念ながら、虚と実の積が1以外は、つまり、0であれば、同じなのである。不服かも、しれないが、感謝の気持ちがない人で、感謝の気持ちを表現しない人、つまり、0X0=0と感謝の気持ちをもっていても、感謝の気持ちを表現しない人、つまり、1X0=0、と感謝の気持ちがない人で、感謝の言葉をいうひと、0X1=0、いずれも、5年後の未来は、進歩がないか、悪くなっているはずである。

 

 自分の人生を振り返って欲しい、5年前と今がどうか、そして、10年前を見て欲しい。着実に進歩しているのなら、その方向性が正しい。何か不服があったり、面白くないことがあれば、どこかで、間違っている。過去はどうでもいい。次の5年後、どうなっているか、もしかしたら、何かの事故や事件に巻き込まれて、いなくなっているかもしれない。そうでないなら、どうなっているか、予測してほしい。その予測がいいように感じられるなら、たぶん、そのようになっているだろう。

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このページは、中野満が2008年10月17日 13:56に書いたブログ記事です。

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