リズムとは何か、呼吸とか間とかなんなのか、営業マンはリズムをつかめ。
楽譜を見ていると、テンポが記されている。四分音符に100と記されていたら、一分間に、四分音符で100回、パルスを刻むことをいう。四分の四拍子と書かれてあれば、一小節は、4/100分、つまり、2.4秒である。音楽の時間で学習したはずであるが、16分音符が二つ集まれば、八分音符、それが二つ集まれば四分音符である。俗にいうエイトビートというのは、8分音符で刻まれたリズムをいい、16ビートというのは、16分音符で刻まれたリズムをいうのである。リズムには、あきらかに、強弱があり、4ビートであれば、最初に強拍がある。ボイストレーニングを受けると、そのリズム感まで、教えられることになる。リズム感を体感し、そのメロディのリズムを感受しなければ、歌が歌えないからである。4分の四拍子の曲であっても、必ず、八分音符の連音が入ってくる。歌であれば、その八分音符のひとつに、歌詞の文字の音がはいる。たとえば、"げんきです"ということばにメロディを仮に素直につければ、八分音符が元気に対して3個つき、"で"に対して、付点四分音符をつけ、"す"に対して四分音符をつけ、そして、四分休符をその後につければ、"げんきです"が、一小節に入ることになる。八分音符が入っている以上、最小リズムを、八分音符であわさないと、リズムがずれることになる。エイトビートは、一と、二と、三と、四と、となり、表拍、裏拍、表拍、裏拍になる。四分音符は、八分音符二つのため、体感するリズムは常に、エイトビートの拍を感じて歌わなければ、言葉と音符とがずれることになる。
通常、レコーデングする場合には、後で、色んな音源(コーラスやオケ)を載せる可能性がある。最終の音源に歌を載せてレコーデングなどしない。よほどの実力がなければ、うまく載せることはできない。したがって、基本となる、ドラム拍やベース拍に歌をあわさなければ、後で、重ねあわすことなどできない。これは、意外と難しいのである。ドラムをやっている人は、常に倍のリズムを体感していなければ、突っ込む可能性もありまたは遅れる可能性もあるのである。俗にいう"のり"が悪くなるのである。8ビートは16で、16ビートであれば、32分音符を感受していなければ、リズムをコントロールすることはできない。素人がカラオケで歌を歌うのと、お金をいただいて、歌を聞かせる人とは、根本的に違うのである。
心の中でリズムを感受して、歌を歌うことと、相手の呼吸を感受して、営業マンが話しをするのと、基本的に同じである。プロのボーカルは、そのリズムにあわし、しかも、それと共鳴するように、腹式で息を作り、それを声帯で音に換えているのである。しかも、喉や口元で音を乱してつぶすことなく、綺麗な歌声として聴衆の人の鼓膜に歌声を届かしているのである。プロのボーカルは、どうしたら、声が乱れることなく、そして、声が落ちることなく、ひとつひとつの歌詞の音を連続的に綺麗に、情感をこめて歌うかを研究している。そして、人の作り出せる息の量はきまっている。水泳と同じように、息継ぎしなければ、歌いきることなどできない。だから、どこで、ブレスしなければならないかを考えている。それが、呼吸の間になるのである。
私が一番関心しているのは、若手の漫才師である。漫才はまさしく、間なのである。ぼけと突っ込みの間である。それがづれたら、おかしくなる。自分が話すパートの声にもリズムがある。リズムがづれれば、突っ込んだり、おくれたりする。そのリズムがあって、そして、その間があるから、笑えるのである。間も長いものから、短いものもある。八分休符でいくのか、二分休符でいくのか、それも全体のリズムとのかかわりである。漫才のネタをことばで見ても、おもしろくもない。落語も同じである。リズムがあるから、笑えるのである。うまい漫才師は、そのリズム感がしっかりしているのである。ボーカルとまったく一緒である。どのようなリズムかは、それはその漫才師がどういう風な話を進めるかで決まる。作曲するのと同じである。ワルツもあればサンバもあれば演歌もあればポップスもある。
営業マンもまたしかりである。うまい、営業マンは、声もいいし、ある意味、客との間もいいのである。それは、相手のリズムをつかんでいるからであるし、相手の拍を感じる能力があるのである。ぱっとしない営業マンは、リズムなど考えていない、自分のリズムで話しているのである。そして、最悪なのは、口元だけで、ぼそぼそと話せば、相手は、この人はいったい何を言いたいのかわからないはずである。しまいには、イライラ感がでてくる。その相手のイライラ感さえも、分からない人がいる。これでは営業は務まらないはずである。もちろん、聞き手が、話し手のもっている情報を聞きたいと思っている場合と、聞き手が、話し手の話を聞いてあげている場合では、条件がことなる。通常問題となるのは、後者の場合である。前者であれば、相手の間を考えなくても、自分の間だけ考えればいい。価値は、話し手にあるからである。
聞いてもらっているのである。話し手は何かを聞き手に売り込んでいるのである。自分を買ってもらいたいのである。基本的に、営業マンのスタイルはここにあるはずである。営業マンが成績をあげたいと思ったら、声をよくし、しかもリズム感をつかむことである。それは、まさしく、ボーカルとして歌を商業的に歌うのと同じことなのである。パソコンのフリーソフトのHPを開けば、メトロノームのフリーソフトが簡単にダウンロードできる。それをかちかちと動かし、何かの文章を朗読してみたらいい。一定にリズムを刻みながら、朗読するのも結構しんどい事が分かるはずである。まずは、リズムを感じることなのである。意外と難しいのが、分かるはずである。難しいから、習得する価値があるのである。
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